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株式会社あふリズムは「訪問看護けあリズム」「ケアプランここリズム」を運営しています。 アイコン 作業療法士とは?

リハビリの職種には理学療法士と作業療法士と言語聴覚士があります。

 

広報部である私は作業療法士ですが、

 

よく聞かれるのは「作業療法士って何?」という質問です。

 

そこで、私の職種である「作業療法士」とは何か?

 

ということについて、今回は少し掘り下げてお話させて頂きます。

 

作業療法の定義

まず、作業療法士とは?という定義をご紹介すると

作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、

作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。

                                   出典:日本作業療法士協会 2018年5月26日

となっています。

また、世界作業療法士連盟が2004年に、

作業療法とは,作業を通して健康と幸福な生活の推進にかかわる職業である。
作業療法の主目標は,人々が日々の生活の営みに参加できるようにすることである。

作業療法士は,こうした成果を達成するために,人々が自らの参加能力の向上をもたらすような事柄に
取り組めるようにしたり,参加をよりよく支援するための環境整備を行ったりする。

作業療法士は,広範囲におよぶ教育を受けることにより,
健康状態に由来する身体の機能もしくは構造的な障害があり,
かつ社会参加への障壁を体験している人々と,
個人あるいは集団レベルで協業していくための知識と技術を身につけている。

作業療法士は,物理的な環境,社会の態度や制度的な環境によって,
人々の参加が支えられることもあれば,制約されることもあることを確信している。
それゆえ作業療法の実践が,人々の参加を促進するために,環境面の変革に向けられることもある。

作業療法は,病院,保健センター,家庭,職場,学校,矯正施設,高齢者住宅などを
含む多岐にわたる場で実践される。クライエントは作業療法過程に積極的に関与し,

作業療法の成果は多様かつクライエント主導であり,
参加の観点,あるいは参加がもたらす満足という観点から判断される。



としています。

どちらも、専門職に対する説明文となっていますので、一般の方では読む気も起きないかもしれません!

 

現場での認識は?

では現場では、どのように説明されるのでしょうか?

 

私の作業療法士人生では、作業療法士って何?と質問された時は、

 

・生活する動作、例えば食事とかトイレ動作とか、日常生活で行えないような動作のリハビリをする。

・座りながらする作業や立ちながらする作業などのリハビリを行う。

 

と伝えていました。

良く間違えられるのが、「手のリハビリをする人」と言われていますが、

 

それは限定的な話で、作業療法士の中には「手の外科医」とい手の治療を専門にした医者と協働し、

手だけのリハビリを行う「ハンドセラピィ」という分野が存在しています。

ただ、「手のリハビリをする人」というのは、あながち間違いではないかもしれません。

 

そもそもリハビリテーションの成り立ちは、戦後に社会復帰が困難な方に対して、

その援助を行い日常社会で人間的な復帰を果たすことを目的とされていました。

そこで、良く言われる「その人らしさ」や「人間らしさ」を表現するために

「リハビリテーション」という言葉が作られましたが、

 

そもそも、リハビリテーションというのは造語と言われています。

 

所説ありますが、リハビリテーションの語源は

「re」の再びという意味と「habilis」の適したというラテン語の意味を合わせて、
『再び適した状態になること』を意味しています。さらにこのラテン語の「habilis」は形容詞で元々は「habere」という
動詞から派生したものです。habere は意味が英語の have と同じで「手にとって持つ」ことと言われているため、
人間が適した状態に 戻るためには手の機能は必要不可欠ということになります。

 

このような、言葉の意味合いからも、当時のリハビリテーションに携わる専門職が

人間が使用する「手」の存在に対するリハビリを重要視していたことがわかりますね。

在宅医療でこそ、力が発揮される気がする!

話が脱線してしまったように感じますが、私が作業療法士って何?という質問を受けた場合には、

「その人らしさを取り戻すため、日常生活に社会に復帰するために必要な身体の治療や環境調整など行う」

と伝えています。

つまり、何が原因で「その人らしさ」が損なわれているのか?を評価し、

しっかりと治療や援助、指導を行っていきます。

その原因が「身体」なのか「精神」なのか「様々な環境」なのか、

またまた別のものなのか、考えて行かなければなりません。

病院などでは、身体障害分野や精神障害分野に分かれていたりしますが、

訪問リハビリでは、「身体」の問題も「精神」の問題も混在しているように感じます。

そのため、色々な視点で「その人らしさ」を評価できる作業療法士となることが必要だと感じます。

おわりに

最近では訪問リハビリの依頼でも「作業療法士さんでお願いできませんか?」と

 

ご連絡頂くことがあります。

 

在宅医療という環境で作業療法士がしっかりと力を発揮していかなければならないと思います!